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排出事業者の責任(廃棄物処理法)の手続き

■「排出事業者責任」とは

廃棄物の管理及び処理については、廃棄物処理法に規定されています。
その中で廃棄物を排出した事業者、つまり「排出事業者」がどのような責務を負うかについては、廃棄物処理法3条に以下のように規定されています。

(事業者の責務)
第三条 事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。
2 事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物の再生利用等を行うことによりその減量に努めるとともに、物の製造、加工、販売等に際して、その製品、容器等が廃棄物となった場合における処理の困難性についてあらかじめ自ら評価し、適正な処理が困難にならないような製品、容器等の開発を行うこと、その製品、容器等に係る廃棄物の適正な処理の方法についての情報を提供すること等により、その製品、容器等が廃棄物となった場合においてその適正な処理が困難になることのないようにしなければならない。
3 事業者は、前二項に定めるもののほか、廃棄物の減量その他その適正な処理の確保等に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければならない。

廃棄物を排出したいわばその根源となる排出事業者は、処理を業者に委託すればその責任を逃れるのではなく、最終的にその廃棄物の処分が終了するまで、その責任を適正に管理する必要があります。

廃棄物が処理される過程には、一般的に以下のような流れがあります。

排出事業者の直後にある廃棄物を運搬する「収集運搬業者」、その収集運搬業者が持ち込む「中間処理業者」、さらにその先の「最終処分業者」が主たる処理業者です。
流れの中に登場するいずれの業者においても適切な処理が行われていることを管理する責任が、排出事業者にはあります。このうちどこかの段階において不法投棄や不適正処理などが行われた場合、その事業者が責任を負うことは当然のこと、その根源の排出事業者にも責任を求められます。
この一連の責任のことを「排出事業者責任」といいます。
では、その責任を全うするために、具体的にどういう管理をすればいいのでしょうか。

■廃棄物の管理

管理の流れとして、下記の5つのハコをイメージして下さい。
そのハコを下記のサイクルで流すイメージを持って頂ければと思います。


1. 処理業者の許可内容の確認

一口に処理業者と言っても、すべての廃棄物を扱えるわけではありません。 処理業者は行政から扱える廃棄物、或いは運搬できる範囲等に関して、一定の制約を受けております。 処理業者に委託するにあたっては、その処理業者がどのような許可を受けているかをまず確認することが必要です。

2. 委託契約の締結

委託し得る処理業者が見付かれば、委託契約書を締結します。 この委託契約は直後の収集運搬業者とのみ結ぶものではなく、排出事業者と収集運搬業者、排出事業者と中間処理業者のそれぞれと締結する必要があります。

3. 廃棄物の保管

排出事業者が事業を行うにおいて、平素発生する廃棄物を処理業者等が収集に来るまでの間、一時的に保管するスペースが必要となりますが、この廃棄物の保管に関しても廃棄物処理法12条で規定されています(一部割愛)。

(事業者の処理)
第十二条  2  事業者は、その産業廃棄物が運搬されるまでの間、環境省令で定める技術上の基準に従い、生活環境の保全上支障のないようにこれを保管しなければならない。

この規定だけではあまりに抽象的ですので、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」にて以下の通り具体的に規定されています(一部割愛)。

(産業廃棄物保管基準)
第八条  法第十二条第二項 の規定による産業廃棄物保管基準は、次のとおりとする。
一  保管は、次に掲げる要件を満たす場所で行うこと。
イ 周囲に囲いが設けられていること。
ロ 見やすい箇所に次に掲げる要件を備えた掲示板が設けられていること。
(1) 縦及び横それぞれ六十センチメートル以上であること。
(2) 次に掲げる事項を表示したものであること。
 イ 産業廃棄物の保管の場所である旨
 ロ 保管する産業廃棄物の種類
 ハ 保管の場所の管理者の氏名又は名称及び連絡先
 ニ 屋外において産業廃棄物を容器を用いずに保管する場合にあっては、次号ロに規定する高さのうち最高のもの
二  保管の場所から産業廃棄物が飛散し、流出し、及び地下に浸透し、並びに悪臭が発散しないように次に掲げる措置を講ずること。
イ 産業廃棄物の保管に伴い汚水が生ずるおそれがある場合にあっては、当該汚水による公共の水域及び地下水の汚染を防止するために必要な排水溝その他の設備を設けるとともに、底面を不浸透性の材料で覆うこと。
ロ 屋外において産業廃棄物を容器を用いずに保管する場合にあっては、積み上げられた産業廃棄物の高さが、保管の場所の各部分について次の(1)及び(2)に掲げる場合に応じ、当該(1)及び(2)に定める高さを超えないようにすること。
(1) 保管の場所の囲いに保管する産業廃棄物の荷重が直接かかる構造である部分(以下「直接負荷部分」)がない場合
当該保管の場所の任意の点ごとに、地盤面から、当該点を通る鉛直線と当該保管の場所の囲いの下端を通り水平面に対し上方に五十パーセントの勾配を有する面との交点までの高さ
(2) 保管の場所の囲いに直接負荷部分がある場合
次の(イ)及び(ロ)に掲げる部分に応じ、当該(イ)及び(ロ)に定める高さ
(イ) 直接負荷部分の上端から下方に垂直距離五十センチメートルの線(以下「基準線」)から当該保管の場所の側に水平距離二メートル以内の部分
当該二メートル以内の部分の任意の点ごとに、次の(i)に規定する高さ
(i) 地盤面から、当該点を通る鉛直線と当該鉛直線への水平距離が最も小さい基準線を通る水平面との交点までの高さ
(ii) (1)に規定する高さ
(ロ) 基準線から当該保管の場所の側に水平距離二メートルを超える部分
当該二メートルを超える部分内の任意の点ごとに、次の(i)に規定する高さ
(i) 当該点から、当該点を通る鉛直線と、基準線から当該保管の場所の側に水平距離二メートルの線を通り水平面に対し上方に五十パーセントの勾配を有する面との交点までの高さ
(ii) (1)に規定する高さ
ハ その他必要な措置
三  保管の場所には、ねずみが生息し、及び蚊、はえその他の害虫が発生しないようにすること。
四  石綿含有産業廃棄物にあっては、次に掲げる措置を講ずること。
イ 保管の場所には、石綿含有産業廃棄物がその他の物と混合するおそれのないように、仕切りを設ける等必要な措置を講ずること。
ロ 覆いを設けること、梱包すること等石綿含有産業廃棄物の飛散の防止のために必要な措置を講ずること。


4. マニフェストの交付・照合確認

廃棄物を収集運搬業者に引き渡す際、「産業廃棄物管理票」俗に言うところのマニフェストを交付する必要があります。
このマニフェストは、収集運搬業者に委託する場合はもちろん、自社で廃棄物を運搬して処理業者に直接持ち込む場合でも交付が必要です。
廃棄物処理法12条の3には次のように規定されています(一部、割愛)。


(産業廃棄物管理票)
第十二条の三  その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業者は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、環境省令で定めるところにより、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に当該産業廃棄物の運搬を受託した者(当該委託が産業廃棄物の処分のみに係るものである場合にあっては、その処分を受託した者)に対し、当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量、運搬又は処分を受託した者の氏名又は名称その他環境省令で定める事項を記載した産業廃棄物管理票を交付しなければならない。

マニフェストは交付すれば良いというものはありません。
自ら排出した廃棄物が適正に処理されたかを、排出事業者に管理して頂くことが目的です。交付したマニフェストのうち、一部は委託業者から返送されてきます。返送を確認し、その内容が正しいかどうかを照合確認する必要があります。


5. 処理業者の監査

処理業者の監査と言うのは、要するに現地に赴いて委託業者の状況を確認することです。
この監査は必ずしも義務付けられたものではありませんが、自らが委託した廃棄物がどのように扱われているかを確認することで、今後の委託の判断材料にもなります。
冒頭から記載しています通り、排出事業者の責任は法律改正を重ねるにつれ、重くなっています。
処理業者に委託すれば、あとは他人の責任というわけにはいきません。
責任を完遂するためにも、この監査はお勧めします。

以上の内容は法律の内容を要約して記載しております。この限りではありませんので、ご了承ください。


お手続きの流れ

  1. お問い合わせ
    電話やメールにて依頼内容をお問い合わせください。
  2. お打合せ
    お客様のご都合に合わせ、お打合せの場を設けます。
    申請手続きの概要、スケジューリング、費用、必要書類などご案内致します。
  3. お見積り
    お見積りを作成致しますので、内容ご確認ください。
    当事務所では原則「一式」の料金表示は致しません。この料金はどういう作業に係る料金なのか、透明感を持つことをモットーとしております。そのため、お客様にて不要と思われる作業料金を割愛することが可能です。
  4. お支払い
    ご納得頂けましたら、まずは着手金のお振込をお願い致します。
    残金は作業完了後にお振込み頂くことになります。
  5. 業務開始
    着手金確認後、業務に着手致します。

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